亀の組織

仲間・・・なか・・・ま・・・・・な・・・カマナ。

文明は完全に砂漠の真ん中で迷ってしまっていた。

このままじゃあ・・まずい。
最悪の場合、死ぬ。

なかまを集めないといけないのに・・・
う・・・水・・み・・・・・

パタッッ・・

文明は気を失った。

・・・・
・・・・
・・・・

うーーーん。ん?
なんだここは。洞窟か?

たしか僕は砂漠の真ん中で迷って・・

「おう、やっと起きたか少年。」

ギリシャ神話のように布一枚を纏った、
でもとても汚い男がそこには立っていた。

文明「ここは・・・?」

?「ああ。亀の組織のアジトだ。」

文明「亀の組織?」

?「盗賊団、亀の組織。知らないか?」

文明「はい。盗賊団ですか?それよりあなたは日本人なんですか?」

?「そうだ。亀の組織。俺たちゃ盗賊。」
?「日本人だけで構成された盗賊団さ。」

文明「あっ、でも助けてくれたんですよね。ありがとうございます!僕は目祖歩田宮。」

?「ああ。俺は亀の組織、一番のザコ。名前なんてもう忘れちまったぜ。・・・アキラだ。」

文明「では、帰りますね!ありがとうございました!」

アキラ「待ちな!亀の組織、なめんなよ!」

文明(やばい・・これはバトルの予感・・・)

文明はこれまでの経験から導き出していた。この気配はバトル!だと。

アキラは文明を睨みつけ、壁に開いた穴から剣を取り出した。

文明(穴剣!?僕は殺されるのか!?)

その瞬間、ハンパない感じの声がした!

?「おやめなさい!」

文明・アキラ(!?)

アキラ「マドマーゼル!!」

文明(バ・・・ババア!?)

マドマーゼル「何をしているのアキラ。相変わらずのザコっぷりね。」

アキラは下を向いて、そして上を向いた。
涙をこぼさないように。

マドマーゼル「あなた・・・予言通りね。あたしは、マドマーゼル亀ノ子(きのこ)。」

文明「・・初めまして。。僕は目祖歩田宮です。」

マドマーゼル亀ノ子「知っているわ。目祖歩田宮くん。」

マドマーゼル亀ノ子「青き衣を纏い亀にヒットせし者が道を示すだろう。」

マドマーゼル亀ノ子「それがあなたよ。やはりあの方の言葉は本当だったのね。」

文明「もしかして、そのあの人って・・。」

マドマーゼル亀ノ子「そう。パイセンオブレジェンドのりお様、通称PoLNo(ポルノ)様よ。」

文明「・・ポルノ様。古のパイセン・・」

マドマーゼル亀ノ子「この亀の組織も彼が作ったの。きっとこの時のためにね。」

文明「でも石版には皆で亀にヒットさせよって書いてあったはず・・。」

マドマーゼル亀ノ子「みんなのチカラでここまで来れたのよ。身の程を知りなさい。」
マドマーゼル亀ノ子「それよりあなた、先日のりお様はここを訪れたわ。そしてこう言ったわ。」

・・・・「今!リバーサイドがやばい!」・・・・

マドマーゼル亀ノ子「彼はそう言うとすぐに北を目指したわ。リバーサイドを。」

文明「そうだったんだ!ありがとうマドマーゼル!行くよ!」

マドマーゼル亀ノ子「急ね!!」
マドマーゼル亀ノ子「ええ!行きなさい!!皆の待つリバーサイドへ!」
マドマーゼル亀ノ子「あ、ちょっと待って!この亀を持って行きなさい!」

文明「かたじけない!」

文明は亀を受け取ると亀の組織のアジトをあとにした。
しかしそれは灼熱の砂漠へ身を投じることも意味している。
でもリバーサイドがやばい。その言葉が本当ならばやばい!
文明は自分の身の危険も考えず砂漠のど真ん中に飛び出したのだ。

そしてマドマーゼル亀ノ子に渡された亀が
自分の命を救うことになることをまだ知る由もない。