残された二人

一方その頃、目祖歩田宮家では…
カリフォルニアとの時差17時間。
日本はちょうど夕方6時だ。部活を終えて妹の文江が家に帰ってきた。

文江「ただいまー」

母「おかえりなさい、今日は早かったわね」
文江は豆俵高校1年生、陸上部に入っている。近々大きな大会が控えており毎日遅くまで練習に励んでいる。

文江「あぁ、顧問のやじまが居なくて自主練だったから早く帰ってきたの。あれ?お父さんと文明は?」

母「言ってたでしょ、カリフォルニアよ!お母さん海外行ったことないから一緒に連れて行ってほしかったわ〜。」

文江「そっか!修学旅行ね、カリフォルニアだなんてうちの高校だけよ。私、海外嫌だなー、なんか怖いし。」

母「いいじゃないカリフォルニア!本場のディズニーランドがあるのよ!ディズニーランド!。」

文江「まじで、カリフォルニアが本場なの?知らなかった〜、だったらちょっと行きたいかも。」
文江は文明が置いて行った修学旅行のしおりを手に取る。

文江「へぇー、ハリウッドの看板もあるんだ。おすすめグルメは…カリフォルニアロールだって!ウケる、これって日本の料理じゃないの?そういえばお母さん、お土産頼んだ?」

母「やだ、すっかり忘れてたわ。ディズニーランドのお土産買ってきてほしかったのに!」

文江「えー、じゃあメールしてみよっか?でも海外ってメール送るのもなんか料金かかるのかな?なんか怖〜やっぱやめとく!」

母「そうね、お母さんも携帯詳しくないからわかんないわ。きっと買ってきてくれるでしょ。父さんも一緒なんだし!あーお母さんも一緒に行きたかったー。」

これからカリフォルニアで何が起ころうとしているのかも全く知らず
目祖歩田宮家は今日も平和であった。

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