眠りにつこうとした次の瞬間、ドアが開いた。
「起きろ文明!」
文明「ん・・・どうしたんだい父さん・・・?」
父「・・・お前、明日修学旅行だろ?言えよ。」
文明「ごめんなさい。」
父「・・・ところでお前、古のパイセンを知ってるか?」
文明「あたりまえだよ。憧れの的だよ。」
父「そうか。だろうな。・・・お前が豆高に入り、修学旅行に行く前には話しておこうと思っていたがギリギリになってしまった・・・すまない。・・・あいつは俺の双子の弟なんだよ。」
文明「え?父さんは45歳じゃ・・・?」
父「ああ、留年さ。・・・そしてあの修学旅行の日。俺はあいつに手も足も出なかった。あいつは別格なのさ。」
文明「え?なに?どういうことさ父さん。」
父「ん?・・お前この荷物のなさ・・・まさかやる気か?」
文明「・・・。」
父さんとは幼少の頃から上手く会話ができない。
そこがまたリスペクトを誘った。
父「死ぬぞ、お前。・・・だが、行ってこい!」
文明「はい!」
そう言うと、父さんは一枚のメモを手渡し、口元にかすかな笑みをうかべながら部屋を出て行った。
僕の父さんは、小5のころから現在に至るまで、一族の中で「ゴッズ」と言われている。そう聞いた。
その父さんでも「古のパイセン」には手も足も出なかった。
「ワクワクするぜ」
僕の中のリトル目祖歩田宮が言った。
そして僕は、眠った。
・・・
次の朝、修学旅行当日。お父さんが行くと言いだした。