由美と達也。

先に到着したのは一番仲良しの由美だった。

2泊3日の旅とは思えないほど小さなショルダーバッグを片手に、タンクトップに短パンという身軽な出で立ちで大きく手を降っている。彼女は大学でも有名なトリッパーで24カ国を一人旅した経験の持ち主。

最初のメキシコ旅行では、帰りの飛行機の中でバッグの中に大麻を仕込まれしばらく監禁されたとかされないとか。そんな彼女がこの旅行であんな計画を立てていたなんて、この時は全く気付かなかった。

 

箱根行きのバスが到着する頃には8人全てのメンバーが揃っていた。男女半々のこんかいの旅の参加者の中には以前から気になっている達也の姿もあった。

いつものジーンズにTシャツというシンプルな服装ながら、元々のスタイルの良さのせいか一際目立っていた。ほとんどが学生の参加者ばかりの学生の中で、すでに女の子達の視線を集めている。

「達也ー!!おはよう!今日は遅刻しなかったんだ。」
一斉に達也に向けられていた視線がこちらを向くが、気付かないふりをして話を続けた。

「おー、お前も来てたんだ。てか、遅刻するのは授業だけだよ。てっきりお前は補習組で今頃大学でヒーヒー言ってるのかと思ってたよ。一緒に座ろうぜ!」

(えっ!隣に!?やばい、今日適当に眉毛書いてきちゃった。。)

「あ、でも。。由美がいるから、、」と、そう言いかけると

「一緒に乗りなよ!私は一番後ろを陣取ったからさ!」と由美が背中をトンっと押してきた。

「うん、わかった。じゃあ、、乗ろっか。」

そう言って、嬉しさと緊張の中バスに乗り込んだが、この時別の視線を感じて後ろを振り返った。

 

 

 

 

 

 

 

 

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